花壇をコンクリートで埋める！費用と後悔しない方法をチェック

庭の花壇の手入れに悩み、いっそコンクリートで埋めることを考えていませんか。

雑草取りの手間から解放されるなど魅力的な面がある一方、実際に作業を進めるとなると、その費用や具体的な花壇を埋める方法が分からなかったり、DIYで挑戦できるのか、それとも専門の業者依頼が良いのか迷うこともあるでしょう。

また、メリット・デメリットをしっかり理解しないまま進めて後悔したくないものです。

この記事では、必要な準備と道具から、施工時の注意点、そして埋めた後の活用法まで、花壇をコンクリートで埋めることに関するあらゆる情報を網羅的に解説します。

花壇をコンクリートで埋める前に知るべき基本知識

まずはメリット・デメリットを比較

花壇をコンクリートで埋めることを検討する上で、最初に利点と欠点の両方を把握しておくことが大切です。

これにより、ご自身の状況に最適な選択であるかを冷静に判断できます。

最も大きなメリットは、やはり庭の手入れが格段に楽になる点です。

コンクリートで地面を覆うことで、これまで悩みの種だった雑草がほとんど生えてこなくなります。

定期的な草むしりの時間と労力から解放されるのは、多忙な方や庭仕事が負担になっている方にとって大きな魅力と考えられます。

また、土が露出していないため、雨の日にぬかるんで靴や家が汚れる心配もありません。

落ち葉などの掃除も、ほうきで掃くだけで手軽に済みます。

さらに、庭の用途が広がる点も利点として挙げられます。

平らで頑丈な地面は、駐車場や駐輪スペース、物置の設置場所として活用できます。

ガーデンファニチャーを置いてくつろぎの空間にしたり、子どもの安全な遊び場にしたりと、ライフスタイルに合わせた多目的な利用が可能です。

一方で、デメリットも存在します。

一度コンクリートを施工すると、元のように土の庭に戻すのは容易ではありません。

コンクリートを撤去（はつり工事）するには、施工時と同等かそれ以上の費用がかかる場合が多く、将来的にガーデニングを再開したいと思っても、大きな金銭的負担と手間が生じます。

また、夏場の照り返しと蓄熱も考慮すべき点です。

コンクリートは日光を反射しやすく、土や芝生の庭に比べて夏はかなり暑く感じられます。

表面温度も高温になるため、小さなお子さんやペットがいるご家庭では、やけどなどに注意が必要です。

花壇を埋める方法と選択肢

「花壇を埋める」と一言で言っても、既存の花壇の状況によっていくつかの方法が考えられます。

どのような仕上がりを望むかによって、最適なアプローチは異なります。

まず考えなければならないのは、花壇を囲っているレンガやブロックの扱いです。

これらを残すか、撤去するかで作業内容と費用が大きく変わってきます。

レンガの囲いをそのまま活かすのであれば、その内側をコンクリートで埋めることになります。

この方法は、レンガの撤去費用や手間がかからないため、比較的コストを抑えられる可能性があります。

レンガのデザインが庭の雰囲気と合っていれば、そのままアクセントとして残すのも良い選択です。

もし、完全にフラットな地面にしたいのであれば、レンガやブロックを解体・撤去してからコンクリートを打設します。

この場合、解体作業と廃材の処分費用が追加で発生しますが、段差のないすっきりとした空間が手に入ります。

駐車場など、広い面積を平らに使いたい場合に適した方法です。

次に、花壇の中にある土の処分方法です。

花壇の土をすべて掘り出して処分し、そのスペースに砕石を敷いてからコンクリートを流し込むのが基本的な手順です。

しかし、土の処分には費用がかかります。

コストを抑える方法として、ある程度の土を掘り出した後、残りの土の上に直接コンクリートを打設する方法も考えられますが、地盤の沈下や強度不足によるひび割れのリスクが高まるため、専門家は推奨していません。

特に駐車場として使用する場合は、強度を確保するためにも、適切な深さまで土を鋤取り、砕石を入れてしっかりと転圧することが不可欠です。

コンクリート以外の方法との比較

花壇の雑草対策やスペースの有効活用を考えたとき、コンクリート舗装は有力な選択肢ですが、唯一の方法ではありません。

他の方法と比較することで、ご自身の予算や理想の庭のイメージに、より合った選択が見つかる可能性があります。

ここでは、代表的な3つの代替案「アスファルト」「インターロッキング」「砂利」とコンクリートを比較してみましょう。

このように、それぞれに一長一短があります。

例えば、初期費用をできるだけ抑えたいなら砂利敷きが魅力的ですが、完璧な雑草対策にはならず、定期的なメンテナンスが必要です。

デザイン性を最優先するならインターロッキングが優れていますが、コストは最も高くなります。

アスファルトは広い面積を比較的安価に舗装できますが、耐久性の面ではコンクリートに劣ります。

これらの特性を理解した上で、どの方法がご自身の目的や価値観に最も合致するかを検討することが、後悔しない庭づくりにつながります。

気になる費用の目安はいくら？

花壇をコンクリートで舗装する際、最も気になるのが費用ではないでしょうか。

具体的な金額は、施工面積や現場の状況、依頼する業者によって変動しますが、一般的な価格相場を知っておくことで、予算計画や業者との交渉がスムーズに進みます。

コンクリート舗装の費用は、1平方メートル（㎡）あたり10,000円〜15,000円程度が相場とされています。

例えば、一般的な乗用車1台分の駐車スペースに相当する約15㎡を施工する場合、単純計算で15万円〜22.5万円が目安となります。

この単価には、複数の工程にかかる費用が含まれています。

主な内訳は以下の通りです。

• 鋤取り（すきとり）・掘削： 既存の土を掘り起こす作業。

• 残土処分： 掘り出した土を運び出し、処分する費用。

• 砕石敷き・転圧： 地盤を固めるために砕石を敷き、転圧機で締め固める作業。

• 型枠・ワイヤーメッシュ設置： コンクリートを流し込むための枠を作り、強度を高めるための鉄筋（ワイヤーメッシュ）を配置する作業。

• コンクリート打設（だせつ）： 生コンクリートを流し込み、ならす作業。

• 仕上げ： コテなどを使って表面をきれいに仕上げる作業。

• 諸経費・人件費： 上記以外の経費や作業員の人件費。

ただし、この相場はあくまで目安です。

施工面積が非常に小さい場合は、重機やトラックの費用が割高になるため、1㎡あたりの単価が上がる傾向にあります。

逆に、面積が広くなれば単価は下がる可能性があります。

その他にも、重機が入れない場所で手作業が多くなったり、既存の花壇のレンガや庭石の解体・撤去が必要になったり、水はけを良くするための排水桝の調整が必要になったりする場合には、追加費用が発生します。

これらの理由から、正確な費用を知るためには、必ず複数の業者から見積もりを取り、内訳を比較検討することが不可欠です.

やってからでは遅い！よくある後悔

コンクリート舗装はやり直しが難しいため、施工後に「こんなはずではなかった」と後悔するケースも少なくありません。

事前にどのような後悔の可能性があるかを知り、対策を講じることが重要です。

最もよく聞かれる後悔の一つが、夏の照り返しによる暑さです。

前述の通り、コンクリートは熱を溜め込みやすく、日光を強く反射します。

特にリビングに面した庭を全面コンクリートにすると、室内の温度上昇につながることもあります。

対策としては、全面をコンクリートにせず、一部に植栽スペースを残して木陰を作ったり、熱を反射しにくい素材を併用したりする方法が考えられます。

また、定期的な打ち水も効果的です。

見た目が殺風景になってしまった、というのもよくある後悔です。

手入れの楽さを追求するあまり、庭全体を灰色一色にしてしまうと、無機質で冷たい印象になりがちです。

温かみのある庭を望む場合は、コンクリートにレンガやタイル、色のついた砂利などで模様を入れる、曲線のデザインを取り入れる、あるいはコンクリート部分の周りに鉢植えを配置するなどの工夫で、見た目の印象を大きく変えることができます。

施工費用が思ったより高額になった、という金銭面での後悔もあります。

これは、最初の見積もりが甘かったり、工事の途中で追加の要望を出したりすることで起こりがちです。

対策としては、必ず複数の業者から詳細な見積もりを取り、追加料金が発生するケースについて事前に確認しておくことが大切です。

最後に、色ムラやひび割れといった仕上がりの品質に関する後悔です。

これらは、施工時の天候や業者の技術力に左右されることがあります。

特にDIYで行う場合、知識や経験不足から品質の低い仕上がりになりやすいです。

質の高い施工を望むのであれば、コンクリート舗装の実績が豊富な、信頼できる業者を選ぶことが鍵となります。

花壇をコンクリートで埋める具体的な手順とポイント

DIYで挑戦する場合の手順

費用を抑えるために、DIYで花壇のコンクリート舗装に挑戦したいと考える方もいるでしょう。

小規模な面積であれば不可能ではありませんが、かなりの体力と時間、そして正しい知識が必要になる作業です。

挑戦する前に、一連の流れをしっかりと理解しておきましょう。

1. 鋤取り（すきとり）と整地 まず、コンクリートを打つ部分の土を掘り起こします。コンクリートの厚さ（通常10cm程度）と、その下の砕石の厚さ（10cm程度）を考慮し、合計で20cmほどの深さまで掘り進めるのが一般的です。スコップやクワを使い、地道に土を掘り出していきます。このとき出た土（残土）は、自治体のルールに従って適切に処分する必要があります。

2. 砕石敷きと転圧 土を掘り終えたら、地盤を安定させるために砕石を敷き詰めます。厚さが10cm程度になるように均一に敷きならしてください。その後、転圧機（プレートコンパクター）やタコ（手動の転圧器具）を使って、砕石を押し固めます。この転圧作業が不十分だと、後々の地盤沈下やコンクリートのひび割れの原因となるため、非常に重要な工程です。

3. 型枠の設置 コンクリートが流れ出さないように、施工範囲を木材の板などで囲い、型枠を作ります。型枠がコンクリートの圧力で歪まないよう、杭を打つなどしてしっかりと固定することが大切です。

4. ワイヤーメッシュの設置 コンクリートの強度を高め、ひび割れを防ぐために、型枠の中にワイヤーメッシュ（溶接金網）を配置します。ワイヤーメッシュが地面に直接触れないよう、スペーサーブロックなどを使って少し浮かせて設置するのがポイントです。

5. コンクリートの練り混ぜと打設 セメント、砂、砂利を適切な比率で混ぜ、水を加えてコンクリートを練ります。手で練るのは大変な重労働なので、レンタルできるコンクリートミキサーを利用するのがおすすめです。練り上がったコンクリートを型枠の中に流し込み、棒などで突いて隅々まで行き渡らせ、空気を抜きます。

6. 表面仕上げと養生 コンクリートを流し込んだら、トンボや木ゴテで表面を平らにならします。その後、コンクリートが少し固まり始めたタイミングで、金ゴテを使って表面を滑らかに仕上げます。作業後は、急激な乾燥を防ぐためにシートをかけるなどして、数日間養生します。完全に硬化するまでには1週間以上かかるため、その間は上を歩いたり物を置いたりしないように注意が必要です。

DIYに必要な準備と道具リスト

DIYで花壇のコンクリート舗装を行うには、さまざまな道具が必要になります。

作業を始めてから慌てないように、事前にリストアップして準備しておきましょう。

一部の専門的な道具は、ホームセンターなどでレンタルすることも可能です。

【基本の道具】

• スコップ、剣先スコップ： 土を掘り起こしたり、砂利やコンクリートを移動させたりするのに使います。

• クワ： 固い土を掘り起こす際に便利です。

• 一輪車（ねこ車）： 土や砕石、コンクリートなどを運搬するのに必須です。

• 左官ゴテ（木ゴテ、金ゴテ）： コンクリートの表面をならし、仕上げるために使います。

• トンボ、レーキ： 砕石やコンクリートを大まかに平らにならすのに用います。

• バケツ： 水を運んだり、材料を計量したりするのに複数個あると便利です。

• メジャー、水平器： 正確な寸法を測ったり、水平を確認したりするために不可欠です。

• ゴム手袋、長靴、保護メガネ： 安全に作業するための保護具です。セメントはアルカリ性が強いため、皮膚に直接触れないように注意が必要です。

【専門的な道具・資材（購入またはレンタル）】

• 転圧機（プレートコンパクター）またはタコ： 砕石を固めるために使います。広い面積を施工する場合は、転圧機のレンタルがおすすめです。

• コンクリートミキサー： 大量のコンクリートを効率よく練るために使用します。手で練る労力を考えると、レンタルを検討する価値は十分にあります。

• 電動ハンマー、グラインダー： 既存のレンガなどを解体する場合に必要になることがあります。

• 木材（コンパネなど）、ノコギリ、釘、ハンマー： 型枠を作るための材料と道具です。

• ワイヤーメッシュ、スペーサーブロック： コンクリートの補強材です。

• セメント、砂、砂利： コンクリートの材料です。必要な量を事前に計算しておきましょう。

• 砕石： 地盤を固めるための下地材です。

これらの道具や資材を揃えるだけでも相応の費用がかかるため、業者に依頼した場合の費用と比較検討することも大切です。

プロに任せる業者依頼のコツ

DIYでの作業は難易度が高いと感じたり、仕上がりの質を重視したりする場合は、専門の業者に依頼するのが賢明な選択です。

しかし、業者によって費用や技術力はさまざまです。満足のいくリフォームを実現するためには、良い業者を見極めるいくつかのコツがあります。

最も重要なのは、必ず複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」を行うことです。

1社だけの見積もりでは、提示された価格が適正かどうか判断できません。

少なくとも3社程度から見積もりを取り、それぞれの工事内容と金額を詳細に比較しましょう。

単に総額が安いというだけで決めるのではなく、「どのような工事が含まれているか」「追加料金が発生する可能性はあるか」など、内訳をしっかりと確認することが大切です。

業者を選ぶ際には、コンクリート工事の実績が豊富かどうかを確認するのも一つのポイントです。

業者のウェブサイトで施工事例を見たり、直接過去の事例について質問したりしてみましょう。

経験豊富な業者は、現場の状況に応じた的確な提案をしてくれる可能性が高いです。

また、担当者とのコミュニケーションがスムーズかどうかも見極めの基準となります。

こちらの要望を丁寧にヒアリングし、専門的な内容も分かりやすく説明してくれる担当者であれば、安心して工事を任せられます。

少しでも疑問や不安に思うことがあれば、遠慮なく質問し、納得できるまで説明を求めましょう。

契約を急がせるような業者や、見積もりの内容が曖昧な業者は避けた方が無難です。

信頼できる業者を見つけることが、後悔しない庭づくりの第一歩となります。

排水やひび割れなどの注意点

コンクリート舗装を長持ちさせ、トラブルなく利用するためには、施工時にいくつかの点に注意を払う必要があります。

特に「排水」と「ひび割れ」は、後から対処するのが難しい重要な問題です。

まず排水についてですが、コンクリートの表面に水が溜まらないように、適切な勾配をつけることが不可欠です。

一般的には、水が流れてほしい方向に向かって1.5%〜2%程度の傾斜を設けます。

この勾配がないと、雨が降った後に水たまりができ、コケやカビの原因になったり、冬場に凍結して滑りやすくなったりします。

DIYで施工する場合、この微妙な勾配を正確につけるのは非常に難しい作業です。

また、雨水を集めて排水するための「排水桝」がある場合は、コンクリートの高さに合わせて調整する必要があります。

次に、コンクリートの性質上避けられない「ひび割れ」への対策です。

コンクリートは乾燥する過程で収縮するため、ある程度のひび割れ（ヘアクラック）は発生します。

しかし、大きなひび割れを防ぐためには、いくつかの対策が有効です。

一つは、前述の通り、強度を高めるためにワイヤーメッシュを入れることです。

もう一つは、広い面積を施工する場合に「伸縮目地（スリット）」を入れる方法です。

これは、一定の間隔で意図的に隙間を作ることで、コンクリートが収縮する際の力を分散させ、大きなひび割れを防ぐ役割を果たします。

デザインの一部として、この目地に化粧砂利やタマリュウなどを入れることもあります。

これらの対策は、コンクリートの耐久性と美観を保つ上で非常に重要です。

業者に依頼する場合は、排水やひび割れ対策についてどのような計画を立てているか、事前に確認しておくと安心できます。

スペースが広がる！埋めた後の活用法

花壇をコンクリートで埋めることで生まれるフラットなスペースは、アイデア次第でさまざまな用途に活用できます。

手入れの悩みから解放された庭を、どのように楽しむか考えてみましょう。

最も実用的な活用法の一つが、駐車場や駐輪スペースとしての利用です。

特に都市部では駐車スペースが限られているため、庭の一部を駐車場に変えることで、日々の利便性が大きく向上します。

車を置かない時でも、広々としたスペースとして多目的に使えます。

ガーデンファニチャー（テーブルや椅子）を置いて、おしゃれなテラス空間にするのも人気です。天気の良い日には屋外で食事をしたり、読書を楽しんだりと、第二のリビングのようにくつろぐことができます。

バーベキューコンロを置いて、友人や家族と楽しむスペースにするのも良いでしょう。

お子さんがいるご家庭では、安全な遊び場として活用できます。

ビニールプールを出したり、ボール遊びをしたりと、土で汚れる心配なく思い切り遊ばせることが可能です。

また、ガーデニングを完全に諦める必要はありません。

コンクリートの上に、デザイン性の高い大型のプランターや鉢を置き、季節の花やシンボルツリーを育てる「コンテナガーデン」という楽しみ方があります。

これなら、土壌の病気や害虫の心配も少なく、気軽に植物とのふれあいを続けることができます。

移動も可能なため、気分に合わせてレイアウトを変えられるのも魅力です。

このように、コンクリートで埋めた後の庭は、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟に活用できる、可能性に満ちた空間となります。

花壇をコンクリートで埋める際の要点

 

 

 

 

 

この投稿をInstagramで見る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出会いが咲く庭と未来の幸せづくり(@katei_engei)がシェアした投稿