ブロッコリーの葉っぱは食べれる！栄養やレシピに保存法も確認

スーパーでブロッコリーを買うと、つぼみの部分だけを使うことが多いかもしれません。ですが、その横についている葉っぱ、捨ててしまうのは非常にもったいないのです。この記事では、ブロッコリーの葉っぱは食べれるのかという疑問にお答えします。葉の安全性はもちろん、気になる味や食感、そして美味しい食べ方まで解説します。

さらに、葉に含まれる栄養や成分、美味しく食べるための下処理、アク抜きの方法や洗い方にも触れていきます。甘いと言われる茎の食べ方や、具体的なレシピとして簡単なおひたしの作り方もご紹介。新鮮な葉の見分け方や選び方、長持ちさせる保存方法（冷蔵・冷凍）もまとめました。

黄色い葉や苦い場合の対処法、注意点として気になる農薬や硬い筋の処理方法まで、あらゆる疑問を解消します。この記事でブロッコリーの葉に関する知識を深め、無駄なく丸ごと味わうためのまとめとして、ぜひ最後までご覧ください。

ブロッコリーの葉っぱは食べれる？基本を解説

安全性は大丈夫？安心して食べられます

ブロッコリーの葉が食べられるのかという疑問に対して、まず結論からお伝えすると「適切な下処理をすれば、安心して食べられる」と言えます。

植物学的に見ても、ブロッコリーは野生のキャベツが品種改良されたもので、青汁の原料として知られるケールとは同じ祖先を持つアブラナ科の野菜です。ケールが葉を食べる野菜であることからも分かるように、ブロッコリーの葉に本質的な毒性はありません。普段私たちが主に食べている緑のつぶつぶの部分は「花蕾（からい）」と呼ばれる花のつぼみの集まりであり、植物としては葉や茎も一体です。

では、なぜスーパーマーケットでは葉が取り除かれているのでしょうか。これには、流通過程での鮮度維持や見た目の均一化といった理由があります。葉はつぼみよりも早くしおれやすく、商品全体の鮮度が落ちて見えてしまうのを防ぐため、出荷段階で取り除かれることが多いのです。

そのため、産地直売所や家庭菜園で手に入る葉付きのブロッコリーは、むしろ新鮮さの証と捉えることもできます。農家の方々は、収穫後に残った葉を畑の肥料として再利用することもあるようですが、食用としても全く問題ありません。

ただし、「安全」というのは、無条件で口にして良いという意味ではありません。食べる上で注意すべき点は、葉の毒性ではなく、外部からの付着物です。特に、つぼみの部分と同様に、葉にも土やホコリ、小さな虫が付着している可能性があります。また、栽培方法によっては農薬が残留していることも考えられます。

これらの懸念点を解消するために、後述する正しい洗い方や調理法を実践することが大切になります。正しい知識を持って下処理をすれば、ブロッコリーの葉は安全でおいしくいただける、価値ある食材なのです。

気になる味や食感は？実は美味しいんです

捨ててしまいがちなブロッコリーの葉ですが、その味や食感は意外にもクセがなく、さまざまな料理に活用できる美味しさを持っています。

葉の「味」について：ほんのりとした甘みと心地よい風味

ブロッコリーの葉の味は、主に「自然な甘み」と「穏やかな苦み」で構成されています。加熱することで引き出される優しい甘みは、キャベツの芯に近い風味を感じさせます。一方で、青汁の原料であるケールのような強い苦みはなく、小松菜やカブの葉に似た、爽やかで心地よい苦みが料理に深みを与えてくれます。

このバランスの取れた風味のおかげで、特定の味付けに偏ることなく、和洋中どんな料理にもなじみやすいのが特長です。例えば、ベーコンやニンニクと油で炒めれば香ばしさとコクが引き立ち、だしと醤油でシンプルに煮れば、葉本来の繊細な味わいを楽しむことができます。

葉の「食感」について：部位と調理法で変わる歯ごたえ

ブロッコリーの葉の食感は、葉の部位や大きさ、そして調理法によって大きく変化します。

中心に近い若い小さな葉は全体的に柔らかく、さっと茹でるだけでおひたしや和え物として美味しくいただけます。一方、外側の大きく育った葉は、葉の部分は柔らかいものの、中央を走る「葉脈（ようみゃく）」がしっかりとしており、シャキシャキとした歯ごたえがあります。

この食感の違いを活かすのが、美味しく食べるコツです。炒め物や煮込み料理に使うと、葉の部分は味を吸ってしんなりし、葉脈の部分は心地よい歯ざわりを残してくれます。もし、全体の食感を柔らかく統一したい場合は、調理前にこの硬い葉脈の部分だけを包丁でそぎ取ると良いでしょう。

また、加熱するとカサがぐっと減るため、たくさんの量を食べやすいのも魅力です。まずは少量から試してみて、お好みの調理法や食感を見つけるのがおすすめです。

捨てると損！葉っぱの栄養と嬉しい成分

ブロッコリーのつぼみの部分が栄養豊富であることはよく知られていますが、実は葉や茎にも私たちの体にとって嬉しい成分が含まれているとされています。

一部の情報によれば、ブロッコリーの葉には、つぼみの部分と同様にβ-カロテンやビタミンC、食物繊維などが含まれているようです。特にβ-カロテンは、油と一緒に調理することで吸収率が高まる性質があるため、炒め物などのレシピは理にかなっていると考えられます。

また、茎の部分にはつぼみ以上に食物繊維が多く含まれるという情報もあります。これらのビタミンやミネラルは、私たちの健康維持に役立つ大切な栄養素です。

せっかく栄養が含まれている部分を捨ててしまうのは、非常にもったいないことです。ブロッコリーを丸ごと食べることで、食品ロスを減らしながら、さまざまな栄養素をバランス良く摂取することにつながるでしょう。ただし、栄養素は水に溶けやすい性質を持つものもあるため、調理法を工夫することが大切です。

下処理のコツは？アク抜きと洗い方

ブロッコリーの葉を美味しく安全に食べるためには、適切な下処理が鍵となります。特に、汚れをしっかり落とす「洗い方」と、必要に応じた「アク抜き」がポイントです。

ブロッコリーの葉の洗い方

ブロッコリーのつぼみは密集しているため、汚れや虫が入り込んでいることがあります。葉も同様に、土やホコリが付着している可能性があるため、丁寧に洗いましょう。

1. ため水で洗う: 大きめのボウルに水を張り、そこにブロッコリーの葉を浸します。手で優しく揺するようにして、表面の汚れを落とします。

2. 振り洗い: 特に葉が密集している部分は、水の中で軽く振るように洗うと、隙間に入り込んだ汚れが落ちやすくなります。

3. 流水ですすぐ: 最後に流水でしっかりとすすぎ、残った汚れを洗い流します。

農薬が気になる場合は、塩や重曹（食用）を少量溶かした水に数分浸けてから洗う方法もあります。

アク抜きは必要？

ブロッコリーの葉には、ほうれん草のような強いアクはほとんどないため、基本的にはアク抜きは不要です。ただし、葉の成長具合や個体差によっては、わずかな苦みやえぐみを感じることがあるかもしれません。

もし味が気になる場合や、より食べやすくしたい場合は、さっと塩茹でするのがおすすめです。沸騰したお湯に塩をひとつまみ入れ、1分程度茹でてから冷水に取ることで、余分なアクが抜け、色合いも鮮やかになります。このひと手間で、おひたしや和え物が一層美味しく仕上がります。

簡単レシピ！まずは定番のおひたしから

ブロッコリーの葉の味や食感をシンプルに楽しむなら、まずはおひたしを試してみるのがおすすめです。調理も非常に簡単で、あと一品欲しいときにすぐに作れます。

材料

• ブロッコリーの葉：1株分

• だし醤油（または醤油とだしの素）：適量

• すりごまやかつお節：お好みで

作り方

1. 葉を洗う: まず、前述の方法でブロッコリーの葉を丁寧に洗います。特に根元の部分は汚れがたまりやすいので、念入りに洗いましょう。

2. 塩茹でする: 鍋にお湯を沸かし、塩をひとつまみ加えます。そこにブロッコリーの葉を入れ、30秒から1分ほど、お好みの硬さになるまで茹でます。茹ですぎると食感が損なわれるので注意が必要です。

3. 水気を絞る: 茹で上がった葉をザルにあげ、冷水にさっと通します。こうすることで色鮮やかに仕上がります。粗熱が取れたら、手で優しく水気をしっかりと絞ってください。

4. 切り分ける: 水気を絞った葉を食べやすい大きさに切り分けます。3〜4cm程度の長さにすると、和えやすく食べやすいでしょう。

5. 和える: ボウルに切った葉を入れ、だし醤油を回しかけます。全体に味がなじむように優しく和えれば完成です。

お好みで、食べる直前にすりごまやかつお節をかけると、風味がさらに豊かになります。ポン酢で和えてもさっぱりと美味しくいただけます。

もっと知りたい！ブロッコリーの葉っぱを食べれる豆知識

甘い茎の食べ方と活用レシピ

ブロッコリーは葉だけでなく、太い「茎」の部分も非常に美味しく食べられる部位です。実は、茎にはつぼみよりも糖分が多く含まれているという情報もあり、ほんのりとした甘みが特徴です。捨ててしまうのはもったいないので、ぜひ活用してみましょう。

茎の下処理

茎を美味しく食べるためのポイントは、外側の硬い皮を厚めに剥くことです。

1. 切り分ける: まず、つぼみの部分と茎を切り分けます。

2. 皮を剥く: 茎の根元に近い部分は特に硬く、筋張っています。包丁やピーラーを使って、緑色の皮を5mm程度の厚さでぐるりと剥き、中の白い部分が見えるようにします。上部の柔らかい部分は、皮を薄く剥くだけで十分です。

おすすめの活用レシピ

下処理した茎は、さまざまな料理に応用できます。

• 炒め物: 短冊切りや薄切りにして、豚肉や他の野菜と一緒に炒めると、コリコリとした食感が良いアクセントになります。きんぴらごぼうのように、甘辛く炒めてもご飯が進む一品です。

• スープ・味噌汁: さいの目切りにしてスープや味噌汁の具材にすると、甘みが溶け出して美味しくなります。

• 浅漬け・ピクルス: 薄切りにした茎を、浅漬けの素やピクルス液に漬け込むのも手軽でおすすめです。ザーサイのような食感を楽しむこともできます。

• グリル: 少し厚めにスライスして、オリーブオイルと塩を振ってオーブントースターやグリルで焼くだけでも、茎本来の甘みを存分に味わえます。

このように、茎は調理法次第で主役級の食材にもなり得ます。ぜひ、お好みのレシピでその美味しさを確かめてみてください。

新鮮な葉の見分け方と選び方のコツ

ブロッコリーの葉を美味しく食べるためには、できるだけ新鮮なものを選ぶことが大切です。スーパーでブロッコリーを選ぶ際に、葉の状態もチェックする習慣をつけると良いでしょう。

新鮮な葉には、以下のような特徴があります。

• 葉の色が濃い緑色: 鮮やかな緑色をしている葉は、新鮮で栄養が豊富な証拠です。黄色っぽく変色しているものは、鮮度が落ちている可能性が高いので避けましょう。

• 葉にハリとツヤがある: 葉全体がピンとしていて、しおれていないものが新鮮です。みずみずしさがあり、触るとパリッとした感触があるものが理想的です。

• 葉の付け根が変色していない: 茎と葉の付け根部分が黒ずんだり、茶色くなったりしていないかを確認します。この部分がきれいな緑色であれば、鮮度は良好と考えられます。

• 虫食いの穴が少ない: 家庭菜園など無農薬で育てられたものには多少の虫食いはつきものですが、あまりに穴が多いものは避けた方が無難です。

ブロッコリー本体を選ぶ際のポイントと合わせて、これらの葉の状態も確認することで、より美味しく、栄養価の高いブロッコリーを手に入れることができます。つぼみが固く締まり、中央がこんもりと盛り上がっている本体に、生き生きとした葉がついていれば、それは良質なブロッコリーのサインです。

正しい保存方法！冷蔵と冷凍のポイント

ブロッコリーは収穫後も呼吸を続けており、比較的鮮度が落ちやすい野菜です。葉や茎も同様に、正しく保存することで美味しさを長持ちさせることができます。冷蔵と冷凍、それぞれの方法とポイントを解説します。

冷蔵保存（保存期間：約3〜4日）

数日以内に使い切る場合は、冷蔵保存が適しています。乾燥を防ぎ、低温で保存することが重要です。

1. 湿らせたキッチンペーパーで包む: ブロッコリー全体（葉や茎も含む）を、軽く湿らせたキッチンペーパーで包みます。これにより、適度な湿度を保ち、乾燥を防ぎます。

2. ポリ袋に入れる: キッチンペーパーで包んだブロッコリーをポリ袋に入れ、口を軽く閉じます。密封しすぎると呼吸ができなくなるため、少し空気が通るようにしておくと良いでしょう。

3. 立てて保存: 冷蔵庫の野菜室に、茎を下にして立てて保存します。ブロッコリーは生えている時と同じ向きで保存することで、エネルギーの消費を抑え、鮮度を保ちやすくなります。

冷凍保存（保存期間：約1ヶ月）

すぐに使わない場合や、大量に手に入った場合は冷凍保存が便利です。下処理をしてから冷凍することで、調理時の手間も省けます。

1. 下茹でする: 葉や茎を食べやすい大きさに切り分け、硬めに塩茹でします（30秒程度）。茹ですぎると食感が悪くなるため、さっと火を通すのがコツです。

2. 水気をしっかり取る: 茹で上がったらザルにあげ、冷水にはさらさずに自然に冷まします。粗熱が取れたら、キッチンペーパーで水気を徹底的に拭き取ります。水分が残っていると霜の原因になり、品質が落ちてしまいます。

3. 冷凍用保存袋に入れる: 水気を拭き取ったブロッコリーを、重ならないように平らにして冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いてから冷凍庫で保存します。

使う際は、凍ったままスープや炒め物に加えることができます。

黄色い葉や苦みなど、よくある疑問

ブロッコリーの葉を調理する際に浮かぶ、いくつかの疑問について解説します。

黄色くなってしまった葉について

ブロッコリーの葉が黄色く変色していても、基本的には食べることが可能です。ただし、風味は新鮮なものに比べて落ちていると考えられます。ブロッコリーの緑色はクロロフィル（葉緑素）によるものですが、鮮度が落ちるとこの色素が分解され、元々持っているカロテノイドという黄色い色素が見えてくるのです。これは花が咲く準備段階でもあり、傷んでいるわけではありません。

しかし、緑色の葉と比べると苦みが強くなっていたり、食感が悪くなっていたりする場合があります。もし食べる際は、細かく刻んでハンバーグに混ぜ込む、あるいは濃いめの味付けの炒め物にするなど、調理法を工夫するのがおすすめです。もし、ぬめりや酸っぱい異臭がする場合は腐敗しているサインですので、食べるのは避けてください。

苦みやえぐみが気になる場合

調理した葉を食べてみて、苦みやえぐみを強く感じることがあります。これは、ブロッコリーの個体差や鮮度が影響していると考えられます。ブロッコリーを含むアブラナ科の野菜には、辛味成分の一種である「イソチオシアネート」が含まれており、これが苦みの原因となることがあります。

苦みが気になる場合は、調理法で和らげることが可能です。例えば、少し長めに茹でる、油で炒めて風味をマスキングする、または牛乳やチーズを使ったクリーム系の料理に加えると、味わいがマイルドになります。ポタージュスープにするのも良い方法です。

虫がついていた時の対処法

ブロッコリーは虫がつきやすい野菜のため、葉にアオムシやアブラムシなどが付着していることがあります。もし虫を見つけても、丁寧に取り除けば問題なく食べられます。

効果的な方法として、ボウルに水を張り、そこに葉をしばらく浸けておく方法があります。こうすることで、隠れていた虫が水面に浮き上がってくることがあります。その後、流水でしっかりと洗い流しましょう。それでも取り除けない虫がいる場合は、その部分だけを切り取ると安心です。

ブロッコリーの葉っぱの注意点、農薬や硬い筋

ブロッコリーの葉を食べる際には、いくつか知っておきたい注意点があります。これらを理解しておくことで、より安心して美味しく調理できます。

農薬について

ブロッコリーは栽培中に虫がつきやすいため、農薬が使用されることがあります。これは、つぼみの部分だけでなく、葉にも当てはまる可能性があります。そのため、調理前にはしっかりと洗うことが大切です。

前述の通り、ため水で振り洗いする方法が効果的です。特に農薬が気になる方は、野菜洗い専用の洗剤を使用するか、重曹や塩を溶かした水に数分間浸してから洗い流す方法も一部で推奨されています。ただし、どの方法を選択するにしても、最後は流水で十分にすすぐことを忘れないでください。

硬い葉脈（葉の筋）の処理

ブロッコリーの葉、特に大きく成長した外側の葉には、中央に太くて硬い葉脈（葉の筋）があります。これは食感が硬く、そのまま調理すると口に残ることがあります。

この硬さが気になる場合は、調理前に取り除くのがおすすめです。

• 包丁でそぎ取る: 葉をまな板に置き、葉脈に沿って包丁を入れ、そぎ取るようにして取り除きます。

• 手で裂く: 葉脈の両脇から手で葉を裂くようにしても、比較的簡単に取り分けることができます。

取り除いた葉脈も、細かく刻んで炒め物やスープに加えれば、無駄なく食べることが可能です。もちろん、硬い食感が気にならない方や、じっくり煮込む料理に使う場合は、そのままでも問題ありません。

これらの注意点を踏まえることで、ブロッコリーの葉を余すところなく、安心して食卓に取り入れることができるでしょう。

ブロッコリーの葉っぱは食べれるんです

 

 

 

 

 

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免責事項

当記事で提供する情報は、一般的な知識や調理法に関するものであり、特定の健康効果や効能を保証するものではありません。記載されている栄養に関する記述は、公表されている一般的なデータに基づくものであり、個々の野菜の栽培条件や品種によって変動する可能性があります。

食物アレルギーをお持ちの方、食事制限をされている方、あるいは健康に関して何らかの懸念がある方は、必ず専門の医師や管理栄養士にご相談の上、ご自身の判断で食材の摂取を行ってください。当記事の情報を利用した結果生じたいかなる損害についても、責任を負いかねますのでご了承ください。