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彩り

バンダを空中栽培で育てる!初心者でも失敗しないコツをチェック

美しい花を咲かせるバンダ。

その野性味あふれる根の姿を活かした空中栽培は、多くの愛好家を魅了します。

しかし、独特の栽培方法に戸惑いを感じる方も少なくありません。

バンダの空中栽培に挑戦したいけれど、温室なしでの管理方法や、適切な置き場所・日当たりがわからない。

購入した株にそもそも根がない場合や、枯れた根の処理はどうすれば良いのか。

また、水やりやソーキングの頻度、肥料の与え方、さらには株の形を整える仕立て直しや、日本の気候における冬越しの方法など、多くの疑問が浮かぶことでしょう。

この記事では、バンダの空中栽培に関するあらゆる悩みを解決し、初心者の方でも安心して始められるよう、基本的な管理方法からトラブルの対処法まで、網羅的に解説していきます。

ポイント

  • バンダの基本的な育て方と管理サイクル

  • 温室がなくても可能な具体的な栽培方法

  • 根に関する様々なトラブルとその解決策

  • 株を健康で美しく維持するための応用テクニック

基礎から学ぶバンダの空中栽培

  • おしゃれで機能的なバンダの吊るし方

  • 最適な置き場所や日当たりと管理について

  • 重要な水やり・ソーキングのコツ

  • 元気に育つための肥料の与え方

  • 温室なしで楽しむバンダの育て方

  • 初心者でも安心な冬越しの方法

おしゃれで機能的なバンダの吊るし方

バンダの空中栽培を始めるにあたり、最初のステップは「どのように飾るか」を決めることです。

バンダは根を空中に露出させることで健康を保つため、吊るし方は見た目の美しさだけでなく、植物の生育にも直結します。

最も一般的で推奨される方法は、チーク材などで作られた木製のバスケットに入れることです。

バスケットは通気性に優れており、根が蒸れるのを防ぎます。

購入した株がすでにバスケットに入っていることも多いですが、株が成長して手狭になった場合は、一回り大きなバスケットに植え替えます。

その際、はみ出した根は無理に折り曲げず、優しくバスケットの中に収めるようにしましょう。

大型の株で重さがある場合は、丸棒や支柱を利用して強度を確保する方法もあります。

丸棒にフックを取り付け、バスケットと針金で固定すれば、安定感のあるハンギングが可能です。

また、流木やコルクに着生させる方法も人気があります。

これはより自然に近い姿を再現でき、インテリア性が非常に高い飾り方です。

ただし、この方法では根の乾燥が早くなる傾向があるため、水やりの頻度を少し増やすなどの調整が必要になるかもしれません。

いずれの方法を選ぶにしても、株がぐらつかないようにしっかりと固定することが大切です。

根を傷つけないよう、ビニタイや柔らかいワイヤーを使って優しく固定してあげましょう。

最適な置き場所や日当たりと管理について

バンダの生育にとって、置き場所と日当たりは極めて重要な要素です。

原種の多くがジャングルの木に着生していることをイメージすると、好む環境が分かりやすくなります。

まず、基本となるのは「明るく風通しの良い場所」です。

室内に置く場合、理想的なのはレースのカーテン越しに柔らかな光が入る窓辺です。

バンダは太陽の光を好みますが、強すぎる直射日光は葉焼けの原因となります。

葉が黄色や茶色に変色し、弱ってしまうため注意が必要です。

もし適切な窓辺がない場合は、北向きの窓際なども選択肢になりますが、光量が不足すると花が咲きにくくなります。

その際は、植物育成ライトで光を補うのも有効な手段です。

また、エアコンの風が直接当たる場所は、極度の乾燥を招くため必ず避けてください。

春から秋にかけて外気温が15℃以上ある時期は、屋外での管理がおすすめです。

屋外では、木漏れ日があたるような場所や、30%~50%程度の遮光ネットの下が最適です。

特に梅雨の時期は、雨に当てることで根が生き生きと成長します。

ただし、長雨による低温や、梅雨明け後の急な強い日差しには注意しましょう。

季節

置き場所

日当たりと遮光

屋外または室内

レースカーテン越し。屋外では徐々に慣らす

屋外または室内

30%~50%の遮光。直射日光は避ける

屋外または室内

日光にしっかり当てる。気温低下に注意

室内

よく日の当たる窓辺。遮光は不要

気温が15℃を下回り始めたら、早めに室内に取り込みます。

バンダは寒さに弱いため、冬場の温度管理は栽培の成否を分ける鍵となります。

重要な水やり・ソーキングのコツ

バンダの栽培において、水やりは最も重要な管理作業の一つです。

根が常に空気に触れているため、乾燥しやすく、適切な水分補給が欠かせません。

基本的な水やりの方法は、霧吹きやシャワーで株全体、特に根をたっぷりと濡らすことです。

根の表面が白っぽい色から緑色に変わるのが、十分に吸水したサインです。

水やりの頻度は、季節や栽培環境によって調整します。

生育期である春から秋にかけては、朝と夕方の1日2回が目安です。

一方、気温が下がり成長が緩やかになる冬は、1日に1回程度、もしくは2~3日に1回と頻度を減らします。

葉に細かいシワが寄ってきたら、それは水分不足のサインです。

このような状態が見られたら、「ソーキング」という方法で集中的に水分を補給します。

ソーキングとは、バケツなどに常温の水を張り、バンダの株全体、特に根を30分から1時間ほど浸す方法です。

これにより、乾燥した根の内部までしっかりと水分を行き渡らせることができます。

ただし、ソーキングの時間が長すぎると根が傷む原因にもなるため、最大でも6時間程度に留めましょう。

水やり後の注意点として、葉の付け根に水が長時間溜まったままにならないようにすることが挙げられます。

水が溜まっていると、そこから株が腐る軟腐病の原因になることがあります。

水やり後は株を軽く振ったり、逆さにしたりして、余分な水分を取り除くと安心です。

お風呂場でシャワーを使って水やりをし、水が滴らなくなるまでしばらく吊るしておく、という管理方法も効率的です。

生活スタイルに合わせて、継続しやすい水やり方法を見つけることが長く楽しむ秘訣です。

元気に育つための肥料の与え方

美しい花を毎年楽しむためには、適切な肥料やりが不可欠です。

バンダは植え込み材を使わずに栽培するため、外部から栄養を補給してあげる必要があります。

肥料を与えるのに適した時期は、バンダの生育期にあたる春から秋(具体的には5月~10月頃)です。

この期間に、週に1回から10日に1回の頻度で肥料を与えます。

逆に、冬場の低温期はバンダの成長が休止するため、肥料は与えません。

肥料を与えると、休眠中の根に負担をかけてしまう可能性があるからです。

使用する肥料は、ラン用の液体肥料が一般的です。

規定の倍率よりもさらに薄め、通常の2000倍から5000倍程度に希釈して使用します。

濃すぎる肥料は根を傷める「肥料焼け」の原因となるため、「薄いものをこまめに与える」のが基本です。

肥料の与え方は、水やりと同様に霧吹きやスプレーで行います。

希釈した液体肥料を、根を中心に葉にもかかるように株全体に散布します。

このとき、置き肥(固形肥料)をメッシュ状の袋に入れて株元に吊るしておく方法もありますが、液体肥料の方が効果の調整がしやすく、初心者の方にはおすすめです。

肥料を与えるタイミングは、水やりと同時に行うか、水やり後が効果的です。

根が乾いている状態でいきなり肥料を与えると、吸収効率が悪く、根を傷める原因にもなります。

温室なしで楽しむバンダの育て方

「バンダの栽培には温室が必須」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、ポイントを押さえれば温室なしでも十分に栽培を楽しむことが可能です。

最大の課題は冬場の温度管理です。

バンダの多くは最低でも13℃~15℃の温度を必要とします。

夜間や早朝にこの温度を下回らないよう、冬は日当たりの良い室内に取り込み、窓際は外気で冷えやすいため、夜は部屋の中央に移動させるなどの工夫が求められます。

温度と並んで重要なのが湿度管理です。

特に冬の室内は暖房によって空気が乾燥しがちです。

バンダは高い湿度を好むため、乾燥は生育に悪影響を与えます。

対策として、霧吹き(シリンジ)をこまめに行うことが有効です。

また、加湿器を使用したり、株の近くに水の入った容器を置いたりするのも良いでしょう。

さらに、簡易的な保湿方法として、大きなビニール袋で株全体をふんわりと覆うという手もあります。

これにより、株の周囲の湿度を高く保つことができます。

ただし、この方法を行う際は、袋の口を完全に閉じてしまうと蒸れてしまい、かえって株を傷める原因になります。

通気性を確保するために、袋の口は開けておくか、数カ所に穴を開けるなどの工夫をしましょう。

このように、温度と湿度に注意を払うことで、温室がない一般家庭でもバンダを健康に育て、花を咲かせることが可能になります。

初心者でも安心な冬越しの方法

前述の通り、バンダの栽培で最も難しいとされるのが冬越しです。

特に初心者の方は、ここで失敗してしまうケースが少なくありません。

しかし、いくつかの重要なポイントを理解しておけば、無事に春を迎えることができます。

まず、室内に取り込むタイミングが重要です。

最低気温が15℃を下回る日が続くようになったら、屋外で管理している株は室内に移動させましょう。

早めに取り込むことで、株が急激な環境変化で受けるストレスを軽減できます。

室内での置き場所は、日中できるだけ長く直射日光の当たらない柔らかな光が差し込む窓辺が理想的です。

冬場は日照時間が短くなるため、光量を確保することが春以降の成長につながります。

水やりの頻度は、夏場に比べて減らします。

気温が低くなると根の活動も鈍り、水分の要求量が減るためです。

根の表面が乾いてから1〜2日後くらいに水を与える程度で十分でしょう。

水の与えすぎは根腐れの大きな原因となるため、乾燥気味の管理を心がけてください。

一方で、空気中の湿度は高く保つ必要があります。

暖房で乾燥しやすい室内では、日中の暖かい時間帯に霧吹きで葉や根に潤いを与えましょう。

これにより、ハダニなどの害虫の発生を予防する効果も期待できます。

バンダには様々な種類があり、中には比較的低温に強い品種も存在します。

例えば、青系のバンダの交配親として知られる「バンダ・セルレア(Vanda coerulea)」は、最低5℃程度まで耐えることができると言われています。

もし冬越しの管理に不安がある場合は、このような耐寒性のある品種から始めてみるのも一つの手です。

バンダの空中栽培のトラブルと対策

  • 購入時に根がない場合の対処法

  • 見分けよう!バンダの枯れた根

  • 傷んだ根の処理と再生のポイント

  • 樹形を整える仕立て直しのテクニック

  • 今日から始めるバンダの空中栽培

購入時に根がない場合の対処法

園芸店やイベントで気に入ったバンダを見つけても、根がほとんどない、あるいは全くない状態の株に出会うことがあります。

このような株は管理が難しそうに見えますが、適切なケアをすれば新しい根を出させて再生させることが可能です。

根がないバンダにとって最も大切なのは、高い湿度を保つことです。

根からの水分吸収が期待できないため、葉や茎から水分を補給し、株全体の乾燥を防ぐ必要があります。

これを実現するために、透明なビニール袋などを利用して、株の周りを覆い、湿度を保つ方法が有効です。

この際、完全に密閉すると空気がよどみ、カビや腐敗の原因となるため、通気のための隙間を確保してください。

水やりは、霧吹きで株全体を湿らせる程度に留めます。

株が常にびしょ濡れの状態だと、残っている茎の切り口などから腐りやすくなるためです。

乾いたら湿らせる、というサイクルを意識しましょう。

発根を促進するために、メネデールなどの発根促進剤を規定の倍率に薄めて、霧吹きで与えるのも効果的です。

これを週に1回程度の頻度で行うことで、新しい根の発生を助けることができます。

新しい根は、葉の付け根の間から出てきます。

小さな緑色の突起が見えてきたら、発根が始まったサインです。

根が数センチ程度に伸びるまでは、焦らずに高湿度環境での管理を続けましょう。

時間はかかるかもしれませんが、諦めずに丁寧な管理を続けることが再生への鍵となります。

見分けよう!バンダの枯れた根

バンダの健康状態を把握する上で、根の観察は非常に重要です。

元気な根と枯れた根を正しく見分けることが、適切な手入れの第一歩となります。

健康で生きている根には、いくつかの特徴があります。

まず、表面はみずみずしく、張りがあります。

色は白っぽい銀色や緑色をしており、水分を含むと全体が鮮やかな緑色に変化します。

そして最も重要なのが、根の先端部分です。

成長している根の先端は「根冠(こんかん)」と呼ばれ、緑色や赤紫色をしており、活発に細胞分裂を行っています。

この根冠が見られる根は、間違いなく生きています。

一方、枯れてしまった根は、触るとカサカサ、あるいはフカフカとしており、中が空洞になっているような感触があります。

色は茶色や黒っぽく変色し、生気が感じられません。

指で軽くつまんでみたときに、表皮が簡単に剥がれて中心の細い芯だけが残るような状態であれば、その部分は完全に枯死しています。

ただし、根の一部が茶色く変色していても、その先の部分が緑色で元気な場合は、根全体が枯れているわけではありません。

根は折れてしまっても、中心の芯さえ繋がっていれば機能していることが多いです。

見た目だけで判断せず、根全体の張りや先端の状態を総合的に観察することが大切です。

傷んだ根の処理と再生のポイント

栽培を続けていると、根が傷んだり、一部が枯れてしまったりすることがあります。

このような傷んだ根を放置しておくと、見た目が悪いだけでなく、病気の原因になる可能性もあるため、適切に処理することが大切です。

枯れた根の処理を行う際は、まずハサミを準備します。

このとき使用するハサミは、病気の感染を防ぐために、ライターの火で炙ったり、アルコールで拭いたりして、必ず消毒してから使用してください。

処理の方法は、枯れている部分を切り取るだけです。

前述の通り、触ってみて明らかにスカスカになっている部分や、黒く変色している部分を、健康な部分との境目でカットします。

どこまでが枯れているか判断に迷う場合は、少しずつ先端から切っていき、断面にみずみずしさが感じられる部分まで切り戻すと良いでしょう。

ただし、根を切りすぎることには注意が必要です。

バンダにとって根は水分や養分を吸収し、体を支えるための重要な器官です。

明らかに完全に枯れている部分以外は、むやみに切らない方が安全です。

特に、根の中心にある硬い芯がしっかりしている場合は、周りの皮が多少傷んでいても、根としての機能は残っている可能性があります。

根の整理は、株の植え替えや仕立て直しのタイミングで同時に行うと効率的です。

傷んだ部分を取り除くことで、風通しが良くなり、新しい健康な根の成長を促す効果も期待できます。

樹形を整える仕立て直しのテクニック

バンダは上へ上へと成長していく単茎性のランです。

長く栽培していると、下葉が枯れ落ちて茎だけが間延びしてしまったり、脇から子株が出てきて全体のバランスが崩れたりすることがあります。

このような場合は、「仕立て直し」を行うことで、再び美しい姿を取り戻すことが可能です。

仕立て直しの適期は、成長期である5月から8月頃です。

下葉が落ちて不格好になった株は、「胴切り」という方法で再生させます。

これは、元気な根が数本以上ついている上部を、茎の途中で切り離す作業です。

切り離した上の部分は、新しい株としてバスケットなどに植え付けます。

切り口には、病原菌の侵入を防ぐために殺菌剤を塗っておくと安心です。

残った下の株からも、脇芽が出てきて新しい株に成長することがあります。

子株(脇芽)が大きくなってきた場合も、仕立て直しの良い機会です。

親株から子株を切り離す「株分け」ができます。

子株に自身の根が3本以上、ある程度の長さに伸びていれば、独立した株として育てることが可能です。

カッターやハサミで親株との付け根を切り離し、新しいバスケットなどに植え付けます。

この際も、道具の消毒と切り口の殺菌を忘れないようにしましょう。

仕立て直しは、株に大きな負担をかける作業です。

そのため、作業後はすぐに直射日光に当てることは避け、1〜2週間ほどは明るい日陰で養生させます。

水やりも、切り口が乾くまでは控えめにし、霧吹きで葉水を与える程度に留めましょう。株が回復してきたら、徐々に通常の管理に戻していきます。

今日から始めるバンダの空中栽培

  • バンダは根を空中に露出させて育てる着生ラン

  • 吊るし方は通気性の良い木製バスケットが基本

  • 置き場所はレースカーテン越しの明るい室内が理想

  • 屋外では木漏れ日や30%~50%の遮光下が適する

  • 強すぎる直射日光は葉焼けの原因になるため避ける

  • 水やりは根が緑色に変わるまでたっぷりと与える

  • 夏は1日2回、冬は頻度を減らして乾燥気味に管理

  • 葉のシワは水分不足のサインでソーキングが有効

  • 肥料は生育期に薄めた液体肥料を週に1回程度与える

  • 冬越しは最低気温15℃以上を保つことが鍵

  • 温室なしでも温度と湿度管理の工夫で栽培可能

  • 枯れた根は見つけ次第、消毒したハサミで処理する

  • 根がない株は高湿度を保ち発根を待つ

  • 下葉が落ちたら胴切りで仕立て直しができる

  • 管理のポイントを押さえれば初心者でも花を楽しめる

 
 
 
 
 
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